コラム
法改正
2024.04.08
【2024年最新】専門的支援加算を解説!支援計画書の様式は?
2024年の障害福祉サービス等報酬改定により、専門的支援加算と特別支援加算が統合され、「専門的支援体制加算」と「専門的支援実施加算」という二段階で評価されるようになります。本記事では、2024年の報酬改定に伴う専門的支援体制加算と専門的支援実施加算の 変更点とその影響について詳しく解説します。事業所運営にお役立ていただけますと幸いです。
【2024年最新】専門的支援加算を解説!専門的支援計画書の様式は?
目次
旧・専門的支援加算(2024年報酬改定以前)
まずは従来までの専門的支援加算についておさらいしていきましょう。2024年報酬改定前の専門的支援加算は以下のようになっていました。
専門的支援加算
算定要件 | 加算単位数 |
人員配置基準にプラスで保育士を除く理学療法士等の専門職員を常勤換算で1以上配置 | 75〜187単位/日 |
放課後等デイサービスの人員配置基準についてはこちらの記事をご参照ください。
特別支援加算
算定要件 | 加算単位数 |
理学療法士等を配置、特別支援計画書を作成し保護者の同意を得た上で計画に基づいた支援を行い、支援内容を記録する | 54単位/回 |
※専門的支援加算と特別支援加算は併算定不可です。
専門的支援加算(2024年報酬改定後 最新情報)
専門的支援体制加算
算定要件 | 加算単位数 |
理学療法士等(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理指導担当職員、視覚障害児支援担当職員)や 5年以上の実務経験を有する児童指導員又は保育士を常勤換算で1以上配置 | 49~123単位/日 |
専門的支援実施加算
算定要件 | 加算単位数 |
理学療法士等(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理指導担当職員、視覚障害児支援担当職員)や 5年以上の実務経験を有する児童指導員又は保育士を配置。個別支援計画とは別に専門的支援実施計画を 作成し保護者の同意を得た上で計画に基づいた支援を行い、支援内容を記録する。 | 150単位/回 |
「専門的支援加算」報酬改定のポイント
ポイント①「専門的支援体制加算」と「専門的支援実施加算」は併算定が可能です!
従来の専門的支援加算と特別支援加算では認められていなかった併算定が可能です。
(例:放課後等デイサービスの場合)
専門的支援体制加算(123単位)+専門的支援実施加算(150単位)
=273単位/回の算定が可能
専門的支援実施加算の算定には限度回数があります。
算定限度回数 | 単位数 | |
放課後等デイサービス | ( 月利用日数 6日未満の場合:最大2回 ) ( 月利用日数 6日以上12日未満の場合:最大4回) ( 月利用日数 12日以上の場合:最大6回 ) | 150/回 |
児童発達支援 | ( 月利用日数 12日未満の場合:最大4回 ) ( 月利用日数 12日以上の場合:最大6回 ) | 150/回 |
ポイント②5年以上の実務経験のある児童指導員又は保育士でも算定可能に
常勤、非常勤問わず、5年以上の実務経験があれば児童指導員や保育士でも算定が可能になりました。また配置は、柔軟な対応が可能であるとされており、児童指導員等加配加算や専門的支援体制加算で加配している人員によることも可能とされています。
「専門的支援加算」算定額の例
専門的支援体制加算 (123単位)+専門的実施加算(150単位)= 273単位(1回あたり)
例① 放デイ 契約児童数 30名 算定限度回数月2回の場合(月利用日数6日未満の場合)
・1人当たり :273単位 2回 =546単位
・契約児童数 :546単位 30名=16,380単位 1 ヶ月の加算収入 163,800円(単価 10円の場合)
例② 放デイ 契約児童数 30名 算定回数 月4回の場合 ( 月利用日数12日以上の場合6回まで可)
・1人当たり :273単位 4回 =1,092単位
・契約児童数 :1,092単位 30名=32,760単位 1 ヶ月の加算収入 327,600円(単価 10円の場合)
専門的支援実施計画書の様式はどうなる?
専門的支援計画書の様式について、
「こども家庭庁 令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等(障害児支援)に関する Q&A VOL.1 (令和6年3月 29 日)」内で次のようなポイントが挙げられています。
- 専門的支援実施計画については個別支援計画を踏まえ、個別支援計画とは別に障害児ごとに作成をする
- あらかじめ給付決定保護者の同意を得ることが必要である
- 専門的支援計画には以下の項目を記載することを想定
- 専門職員によるアセスメントの結果
- 5領域との関係の中で特に支援を要する領域について
- 専門的支援を行うことで目指すべき達成目標
- 具体的な支援の内容
- 支援の実施方法 等
現在公開されている情報は以上の通りです。計画書の様式については最新の情報が出次第随時更新していきます。
専門的支援実施加算を取得する際の注意点
専門的支援加算を取得するにあたっては、特に下記の項目について押さえておきましょう。
- 専門的支援については個別での実施を基本とするが、個々のニーズを踏まえた支援を確保 した上で5名程度までの小集団による実施や専門職とは別の職員を配置した上で2つまでの小集団の組み合わせによる実施も可能とする。
- 専門的支援の提供時間は少なくとも30分以上を確保すること
- 実施した記録を残すこと
専門的支援実施計画書を作成できるツール
個別支援計画書を半自動で作成ができるツール「AIセラピストco-mii」では、新たに専門的支援実施計画書を作成できる機能を6月中に実装予定です。
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株式会社ヴィリング マーケティングチーム