【放デイ】「時間区分」「延長支援加算」とは


令和6年度の報酬改定で、児童発達支援・放課後等デイサービスに「時間区分」と「延長支援加算」という新しい考え方が加わりました。

制度名だけを見ると難しく感じますが、今回の改定は、子どもと向き合う時間の価値を、きちんと制度で評価しようという流れの中で生まれたものです。
まずは、全体像から整理していきます。

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今回の報酬改定で変わったこと

今回の改定で押さえておきたい変更点は、次の2つです。

  • 基本報酬に「支援時間」が反映されるようになり、時間区分が設けられたこと
  • 通常の支援時間を超えた対応を評価する「延長支援加算」が見直されたこと

どちらも、「どれくらいの時間、実際に支援を行っているのか」をこれまで以上に重視する考え方に基づいています。

これまでの制度が抱えていた背景

改定前の制度では、支援時間の長さは基本報酬にほとんど影響しませんでした。
30分の利用でも、1時間や2時間の利用でも、同じ基本報酬が算定されていたのです。

この仕組みは、事業所の取り組み方を二極化させていました。短時間の利用を多く受け入れる運営と、一人ひとりに時間をかけて丁寧に支援を行う運営です。
経営面だけを見れば、短時間支援の方が有利になる場面もあります。しかし、支援の質という視点で見ると、お子さんにとって必要な関わりの時間が確保されにくくなる恐れがありました。

時間区分が導入された理由

こうした状況を見直すために導入されたのが「時間区分」です。
支援時間に応じて基本報酬が段階的に設定されることで、実際の支援内容と報酬との間にあったズレを小さくしようとしています。この制度が目指しているのは、「短時間か長時間か」ではなく、「その子に必要な時間はどれくらいか」という視点で支援を考えやすくすることです。

延長支援加算が評価しようとしているもの

延長支援加算は、事業所の通常の支援時間を超えて対応した場合に算定されます。
長期休暇中や保護者の就労の都合で、通常より長くお子さんを預かる必要があるケースです。

この加算は、単なる「長時間預かり」を評価する制度ではありません。家庭の事情に寄り添いながら支援を継続するための、事業所側の調整や負担を制度として評価する意味を持っています。

現場で意識しておきたいポイント

今回の改定を受けて、現場で特に意識しておきたいのは次の点です。

  • 支援時間を「長くする・短くする」ではなく、「なぜその時間が必要か」を説明できること
  • 延長支援については、事前に計画へ落とし込み、保護者と共有しておくこと

制度対応が目的になるのではなく、支援の内容と時間がきちんと結びついているかが問われています。

この制度にどう向き合うか

時間区分と延長支援加算は、「取れる加算を増やすための制度」ではありません。
お子さん一人ひとりにとって必要な関わり方を考え、その支援が正しく評価されるように整えられた仕組みです。

背景を理解せずにいると、算定漏れや減算といったリスクにつながることもあります。一方で、意図を理解したうえで活用すれば、支援の質と事業所運営の両立につなげることができます。

まとめ

制度改定は、どうしても「複雑」「分かりにくい」という印象が先に立ちます。しかし、その背景を知ることで、国がどんな支援のあり方を大切にしようとしているのかが見えてきます。意味が分からない制度に出会ったときこそ、「なぜこの制度が生まれたのか」を一度立ち止まって考えてみる。それが、現場として前向きに制度と向き合う第一歩になるはずです。

出典:
【放デイ】そもそも時間区分と延長支援加算がなぜ生まれたのか?
https://www.youtube.com/watch?v=qW7XLZiHoro

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