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【失敗しない物件選び】放デイに適した物件選びが、その後の運営を左右する


放課後等デイサービス(以下、放デイ)を立ち上げる際、多くの方が最初につまずくのが「物件選び」です。条件に合う物件がなかなか見つからず、想定より時間がかかってしまった、という声も現場ではよく耳にします。

物件は、一度決めてしまうと簡単には変更できません。そのため、選び方を誤ると、開業後の運営に長く影響を及ぼすことになります。本コラムでは、現役の放デイ職員として現場に関わる中で感じてきた視点をもとに、放デイに適した物件選びで押さえておきたい考え方を整理していきます。

【Youtube動画はこちら】

物件選びは「運営効率」に直結する

物件選びというと、広さや家賃に目が向きがちですが、実際の運営では「動線」や「配置」が大きな影響を与えます。
例えば、発達支援室とトイレが離れた位置にある場合、子どもやスタッフの移動が増え、そのたびに活動が中断されてしまいます。結果として、支援の流れが途切れ、集中が続きにくくなることもあります。

一方で、各設備が使いやすく配置されていれば、スタッフは無駄な動きを減らしながら、子どもにしっかり目を向けることができます。
物件の構造は、日々の支援の質や働きやすさに直結する要素です。

法定に求められる設備基準の考え方

放課後等デイサービスを開設するには、法令で定められた設備基準を満たす必要があります。
これは「形式的に揃えればよいもの」ではなく、子どもが安全に、安心して過ごすための最低条件として位置づけられています。

発達支援室・相談室・事務室

発達支援室には、利用児童一人あたりに必要な面積が定められており、地域によって基準が異なる点にも注意が必要です。また、保護者対応を行う相談室や、個人情報を扱う事務室についても、プライバシーや情報管理の観点から、明確に区分された空間が求められます。

手洗い設備・トイレ

感染予防や障害特性への配慮から、トイレや手洗い場の配置・数・使いやすさも重要なポイントです。
単に「設置されているか」ではなく、実際の利用場面を想定して確認しておく必要があります。

建築基準法・消防法も含めて考える

設備基準を満たしていても、建築基準法や消防法の条件をクリアしていなければ、指定は受けられません。
確認済証・検査済証の有無、用途変更が必要かどうか、消防設備の設置状況などは、物件選びの段階で必ず確認すべきポイントです。
ここを見落としてしまうと、追加工事が必要になったり、開業時期が大きくずれたりする可能性があります。

現場視点で考える、物件選びのポイント

子どもの「安心・安全」を最優先にする

現場で最も重要だと感じるのは、事故を未然に防げる環境かどうかという視点です。床や壁の素材、窓や扉の構造、鍵の位置、階段の形状など、
細かな部分まで確認することで、日常的なリスクを減らすことができます。安全が確保されているからこそ、子どもは安心して活動に集中でき、支援の効果も発揮されやすくなります。

周辺環境と立地を確認する

近隣に公園や遊び場があることは、支援の幅を広げる要素になります。一方で、交通量や道路状況など、安全面の確認も欠かせません。
「活動しやすさ」と「安全性」の両方を見たうえで、その立地が本当に適しているかを考えることが大切です。

まとめ

法定に適した物件選びは、単なる開業準備の一工程ではなく、その後の運営全体を左右する重要な判断です。
設備基準や法令を満たすことはもちろん、現場での動きやすさ、安全性、支援のしやすさまで含めて考えることで、子どもにとっても、スタッフにとっても安心できる環境が整っていきます。
「ここに通いたい」「ここで働きたい」そう思ってもらえる場所をつくるために、物件選びの段階から丁寧に視点を持つことが、何よりの土台になるのではないでしょうか。

出典:
【放課後デイサービス】物件選びのコツを現役の放デイ職員が解説
https://www.youtube.com/watch?v=qW7XLZiHoro

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