コラム
2026.01.26
【専門的支援実施加算は計画書で決まる】専門的支援実施計画書の正しい作成方法
「専門的支援実施計画書を作っているけれど、本当にこの内容で加算が取れているのだろうか」
そんな不安を抱えながら、日々の業務に追われている事業所は少なくありません。
令和6年度の報酬改定により、専門的支援加算の仕組みは大きく変わりました。
制度自体は以前より取得しやすくなった一方で、「計画書の内容が十分でないために算定に踏み切れない」「どこまで書けば専門的と言えるのか分からない」といった声も多く聞かれます。
本コラムでは、実際に専門的支援実施加算を算定している事業所の考え方をもとに、専門的支援実施計画書をどのように作成すればよいのかを、できるだけ分かりやすく整理していきます。
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専門的支援実施加算とは何か
令和6年度の報酬改定により、これまで別々に評価されていた「専門的支援体制加算」と「特別支援加算」は見直され、新たに「専門的支援体制加算」と「専門的支援実施加算」という2つの評価軸が設けられました。この制度は、「専門的な支援を提供できる体制が整っているか」「専門的な支援を、計画的かつ個別に実施しているか」という2つの視点から評価される仕組みになっています。
中でも専門的支援実施加算は、「専門的な支援を必要とする子どもに対して、計画に基づいた個別・集中的な支援を行っているか」が問われる加算です。
その中心となるのが、専門的支援実施計画書です。
なぜ加算が取れない事業所が多いのか
専門的支援実施加算が取得できない理由として、よく見られるのは次の2点です。1つは、要件を満たす人員の配置が難しい場合。もう1つは、専門的支援実施計画書の作成や、専門的なアセスメント・支援の実施に不安がある場合です。特に後者については、人員要件を満たしていても「計画書の内容に自信が持てない」という理由で、加算取得を見送っている事業所も少なくありません。
「専門的」とは何を指すのか
専門的な支援では、目に見える行動だけを評価するのではなく、感覚の使い方や身体の動かし方、認知の特性、心理的な要因など、行動の背景にある要素を踏まえたうえで支援を組み立てていきます。
塗り絵がはみ出してしまうお子さんに対して、はみ出さないように塗る練習を繰り返すだけでは、専門的な支援とは言いにくい場合があります。その関わり方では、「なぜはみ出してしまうのか」という背景に十分目が向いていないからです。
専門的支援実施計画書では、こうした視点がアセスメントから目標設定、支援内容へと一貫して反映されていることが求められます。
専門的支援実施計画書作成までの流れ
専門的支援実施加算の取得までには、いくつかの段階がありますが、考え方としては次の流れになります。
- 個別支援計画書を作成する
- 専門的支援を担う人員を決める
- 専門的なアセスメントを行う
- 専門的支援実施計画書を作成し、保護者の同意を得る
- 計画に基づいた支援を実施し、記録する
この中でも特に重要なのが、アセスメントと計画書のつながりです。
専門的支援実施計画書で求められる視点
専門的支援実施計画書を作成する際には、ガイドラインで示されているポイントを踏まえながら、次の点を意識することが大切です。
個別支援計画書の本人支援との関係の中で、どの領域に専門的な支援が必要なのかを明確にし、その上で、専門的なアセスメント結果をもとに目標と支援内容を具体的に記載していきます。
「何を目指すのか」「そのために、なぜこの支援を行うのか」が読み取れる計画書であることが重要です。
計画書作成は「作業」ではない
専門的支援実施計画書の作成や、日々の記録管理は、負担に感じられることもあるかもしれません。
しかし、これらは単なる事務作業ではなく、支援の質を高め、子どもの成長を丁寧に見守るための大切なプロセスです。
計画と実践、そして振り返りを積み重ねることで、支援は少しずつ磨かれていきます。その積み重ねが、結果として加算取得や安定した事業所運営にもつながっていきます。
まとめ
専門的支援実施加算は、決して「難しすぎる加算」ではありません。一方で、形だけの計画書では算定につながらないのも事実です。
子ども一人ひとりの困りごとに丁寧に向き合い、専門的なアセスメントに基づいた支援を、計画として言葉にすること。その積み重ねが、支援の質を高め、事業所全体の信頼にもつながっていきます。
加算取得はゴールではなく、より良い支援を続けていくための一つの通過点です。日々の実践を大切にしながら、無理のない形で取り組んでいきましょう。
出典:
【最新版】専門的支援実施計画書の作成をわかりやすく解説【加算取得のコツ】
https://www.youtube.com/watch?v=qW7XLZiHoro