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あなたも不正受給してしまっているかもしれません


「不正受給」と聞くと、意図的にだましてお金を取る、悪質な事業所の話だと思われがちです。
ですが実際の現場では、「うっかり」「勘違い」「行政に言われたから」という理由で、知らないうちに不正受給に該当してしまっているケースが少なくありません。そして残念ながら、「知らなかった」は理由にならないのが、この世界の現実です。
今回は、現役の法定スタッフだからこそ分かる具体的な不正受給の事例パターンをもとに、「どこが危ないのか」「なぜ起きるのか」を解説していきます。

【Youtube動画はこちら】

不正受給とはなにか

不正受給とは、福祉サービス提供事業者が、適切な支援を行っていないにもかかわらず、報酬を請求する行為を指します。意図的なケースだけでなく、
制度や法令の理解不足によって起こるものも含まれます。一度でも不正と判断されれば、その影響は事業所だけでなく、利用者や地域全体にまで及びます。

不正受給がもたらす現実

不正受給が発覚した場合、事業所には非常に重いペナルティが課されます。

主な罰則(4項目)

  • 事業所指定の取り消し
  • 不正に受け取った報酬の返還義務
  • 新規指定の制限(原則5年間)
  • 指定取消しの公表による社会的信用の失墜

指定が取り消されれば、その瞬間からサービス提供はできなくなります。その結果、通い続けていた子どもは突然行き場を失い、保護者も急な対応を迫られます。
また、現場で働いていたスタッフも職を失うことになり、影響は事業所の中だけでは収まりません。
不正受給は、数字の問題ではなく、人の生活を直撃する問題です。

よくある不正受給につながる5つのパターン

ここからは、現場で実際に多いパターンをご紹介します。「悪意がなくても起きる」ものが多い点に、注意してください。

① 意図的な架空請求

提供していないサービスを請求する、最も悪質なケースです。発覚すれば、刑事告発に至ることもあります。

② 職員配置要件の不備

資格要件を満たさない職員配置のまま運営を続けてしまうケースです。人材不足を理由にしても、違反は違反と判断されます。

③ 不適切な利用者負担金の請求

法令の誤解や計算ミスにより、保護者に過剰な負担を求めてしまうケースです。

④ 書類不備による過剰請求

記録漏れや記載ミス、証拠となる書類の不足があると、意図的なものでなくても、結果として不正と判断される可能性があります。

⑤ 法令の誤解・改正への対応不足

報酬改定やガイドライン変更を正しく把握できていないことで起こります。特に新規事業所では要注意です。

「行政に言われた」は、守ってくれない

ここで強調しておきたいのが、「行政にそう言われたから大丈夫だと思った」という考え方です。
実際に、行政の指示どおりに運営していたにもかかわらず、数年後に「間違いでした」と言われ、数千万円規模の返還を求められた事例も存在します。

裁判の場では、「行政に法的な支払い義務はない」と判断されるケースも少なくありません。つまり、最終的に責任を負うのは事業所側なのです。

不正受給を防ぐために、事業所ができること

完璧にすべてを把握するのは難しい。それでも、最低限やるべきことはあります。

事業所側が意識すべきポイント2つ

  • ガイドライン・関係法令を「自分たちの責任」で確認すること
  • 行政とのやり取りは、必ず文章(メール等)で残すこと

口頭の説明や「前の担当者が言っていた」は、いざというとき、何の証拠にもなりません。

まとめ

不正受給は、「悪い人がやる特別なこと」ではありません。むしろ多いのは、真面目に運営しているつもりの事業所が、知らないうちに踏み込んでしまうケースです。
だからこそ必要なのは、「行政任せにしない姿勢」「制度を学び続ける意識」「記録と証拠を残す習慣」です。
短期的な利益や安心感よりも、長期的に信頼される運営を選ぶことが、子どもたち、保護者、スタッフ、そして事業所自身の未来を守ることにつながります。

出典:
【放デイ】よくある不正受給のパターン5選【あなたは大丈夫?】
https://www.youtube.com/watch?v=qW7XLZiHoro

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